身と心をゲヘナにて滅し得るもの

 

彼と私は密室にいる。

彼は乱暴に私を抱き寄せ、舌を絡めてキスをする。

お尻を鷲掴みにされる。彼の息が荒くなっている。スイッチが入っているのがわかる。

彼は顔を離すと、いたずらっぽい笑みを浮かべた。

私はドレスを着たまま、跪く。

「君は僕のこれが欲しいんだろ」

彼は私の髪の毛を鷲掴みにし、彼のジーンズの股間にグリグリと私の顔を当てる。

彼はベルトを外す。

私は手でボタンを外し、ジッパーを下げる。

彼のおちんぽの匂いをパンツ越しに嗅ぐ。

生臭い匂い。

彼はズボンとパンツを下げる。

彼の陰毛が茂っているのがわかる。

「好きなんだろ」

硬くなっている。

私は彼のものを口に含んだ。

彼は、私が膝をついて一心にしゃぶっているその後ろ姿を、ホテルの鏡で見ている。

私のお尻や足をみて彼は興奮しているのかしら。

いいえ、彼は自分に興奮してるんだわ。

こんな体をした私にしゃぶらせている自分に欲情している。

私は彼のナルシズムの道具でしかない。

ああ、ひどい。

ナルシストって言うのは、自分と結婚してるようなもの。

私がこうして一緒にいてもせいぜい不倫止まり。

彼の愛を勝ち取ることはできないんだわ。

でも、彼が自分が嫌になった時に、私が彼を励ましてあげられる。

それだけがささやかな慰め。

「素晴らしいものには常に観客が必要なのさ」

「観客がいてくれるだけで僕は幸せさ」

彼は優しい時にはそう言ってくれる。

私の頰をなぜて。

私は彼を愛している。

私は彼の硬いものをしゃぶりながら涙を流した。

「もっとちゃんとしゃぶれ!サボるんじゃねえぞ」

「はひ」

私は根気を入れてしゃぶった。

彼を気持ちよくしてあげたい。

彼は絶倫なので、一回いったらそれで終わりということはない。

彼は10回ぐらいやり続けたことがある。

私はそんな彼が信頼できるのが何よりも嬉しい。

私は彼の顔を見上げる。

彼の顔は、苦しそうだった。

「君、僕のこと好き?」

「はい」

「身も心も僕に捧げてくれるかい」

「そのつもりです」

彼の繊細な顔が快感に歪んでいる。

「ああ、いっちゃいそう」

私は疲れた口で頑張って奉仕する。

彼はううっとうめき、私の顔にいっぱい出した。

熱い精子が私の顔にいっぱい。

彼は私の口でお掃除させる。

「ごめんね」彼は謝る。

「いいえ」私は精子をとって舐める。ああ、いいお味。いやらしい味がする。

「顔を洗ってきなよ」