洗脳

story about a psychopathic girl who charms her way out of every situation 

 孤独な人を騙す

結局は人の願望を満たす

行事の後先生ともう一人の先生と学生何人かで酒を飲みに行った。
私は、先生に好かれているのは先生の性欲を私が無意識に悪用しているからだと確信した。

仕掛けは簡単。
まず、大学の先生等、女性差別をしたくないという男性がいる。
そこに私がやって来る。
彼にとってみれば、私は課題を毎回きちんとやってきて、学業的に優秀だし、しかも自分の話を熱心に聞いてくれる。
話し方も落ち着いていて、頭が良さそう。
勉強が好きな、純粋な女の子にみえる。
それと同時に体つきがチラチラ見える(体のラインは見えるが、服装自体は清楚で落ち着いている)。
しかも自分のようなおっさんのことを気に入ってくれてるみたい。
学者は大抵異性に対する経験がなく、セックスに関する自己評価が低いから、こういう女がいるところっと騙される。
しかし本人はプライドが高いもんだから私を肉体・異性としてみていることを受け入れられない。
私のことを優秀だと思い込む理由はもう十分にある(課題をやって来る・自分を尊敬している)。
授業に真面目に取り組んでいるだけでも、先生にとってはミステリアスな魅力のある優秀な女性。
そのベースがあるだけであとは向こうで勝手に物事を好意的に解釈してくれる。
なぜなら私のことを好意的に解釈することが彼にとっても有益だから。
私はこのことをずっと悪用してきたんだ。
私はなぜこのことに気づいたかというと、もう一人来ていた女性の先生が比較的冷ややかだったから。
もちろん初対面ということもあったと思うけど、冷静に考えると私が女性の先生に受け入れられるわけがなかった。
私は男の性欲を悪用しようとしているということが女にはわかるんだろうと思う。
特にその先生はジェンダーの先生だから、多分わかってると思う。
私は女の先生だけだったら態度を変えていたんだけど、不幸なことに男性と女性の先生が同時にいる場だったので私はそうしなかった。
しくじったな。
私の精神科医の先生(女)が私のことを好きになってくれたのは、一対一で女同士の関係で私が当時女子高生だったから。なおかつ彼女にレズ的傾向があったから。
私の人と構築する関係は側から見ればめちゃくちゃ奇妙なものなんだと思う。
人は日常的に見るものには麻痺して来る。
私が先生の感覚を麻痺させ、先生を無意識的に洗脳していたんだ。
私はその学生の男の子も洗脳した。
ひどい扱いを受けても真っ当だという風に洗脳したんだ。
私の人間関係って常に洗脳に基づいている気がする。
健全な関係を築けないのはそれが理由だったんだね。

私はもはやこの悪用を直視しないわけにはいかない。
私は自分の魅力を自分のいいように悪用し周りの騙されやすい人間を操っていたんだ。
なぜなら自分のことを価値のある人間と思い込みたかったから。
特に何がわかりやすいヒントとなったかというと、私と同じ授業に出てる男の子に対する私の態度。
私は全ての男に対して同じ態度なわけじゃなく、そいつに対しては結構嫌な態度だったりする。
でもそれに先生(男)は気づいていなかった。
なぜなら先生もそいつのことをうざったいと思っていたから。
客観的な判断ができなくなってる。
それを第三者はたやすく見抜くことができただろう。

私が喧嘩を売ったゼミの先生も私になびかないのは、私の恐ろしい本性を知ってしまったから。
「笑顔」や「胸」などの記号で洗脳しようとする私。
でもその洗脳が効かなくなれば、私の本当の姿がわかる。
私はあらゆる非論理的な要素を悪用して先生を都合のいい人形に変えてしまう寄生虫のような恐ろしい操り師で、本物の実力なんてない。

私は気づいてしまった。
自分に実力がないこと。
それと同時に、「記号」を利用して無意識に他者を操っていたこと。
人間って、自分が思う以上に印象や見た目に動かされやすい。
私がなんでこんなに特定の人に好かれるようになったかというと(昔はこうではなかった)
自分の魅力をどう出すかがわかってきたから。
ピュア・純粋・勤勉・真面目・几帳面・優しい・正直・素直と言ったイメージをあらゆる印象操作によって作り出す。
それを信じたがる人(大学の先生や精神科医など)は騙される。