ミセス・ダウト
久しぶりにみた。
私が子供の頃にテレビで見た映画。親が離婚してあまり経ってない頃。
映画の中のお母さんは結局子供のためを考えて、子供達をお父さんに毎日会わせてあげることにするんだけど、
私の母親は結局離婚してから12年間一度も私に父親に会わせてくれなかった。
父親が私にあてて送ったクリスマスプレゼントも、私に教えず送り返して。
そのことを考えると母親が私にこの映画を見せたことがすごく皮肉に感じる。
最後のミセス・ダウトがテレビで「愛がある限り、家族はいつでも心の中にいるわ」って言うんだけど、私は結局父親に対する愛も心の中で抑圧してしまっていた。
何が起きてるかもわからないうちに、父親が悪いやつだってことだけは吹き込まれていて、
学校で歌う歌でも歌詞に「父さん」って出てくるところはなんか母親に申し訳なくて歌えなかった。
「でも離婚した後も、お父さんもお母さんも、子供のことは変わらず大事なのよ」って言ってたけど、
結局は親の自分勝手なんだよね。子供はそれに振り回されるだけ。
私は母親の自分勝手さを責めた。
その結果、母親も死んでしまった。
このサイトで、「過去に執着しすぎなんだよ」とか言われるけど、
私の悲しみは誰にもわかってもらえないことは知ってる。
だから私は生涯どれだけ多くの人と付き合っても、どんなに多くの友達ができても、一生孤独だってことはわかってる。
でもそれでもいいのかもしれない。
だってさ、どうせ人は他の人と完全にわかり合うことはできないんだもん。
それが早くわかっただけ人生の方向が決まってよかった。
それに母親といると、やっぱり辛かったし、
父親とは一緒に住めないけど、関係は良好だし。
高校の時と比べたら断然今の方がいい状況にある。
私は、子供は産まない。
そう言うとよく反論されるんだけど、
これはもう家族に価値を置けなくなったからなんだよね。
子供のいる夫婦は子供のいない夫婦より幸福度は低いし、
いまどき結婚して夫の収入に頼るなんて現実的じゃないし。
子供を産んで苦労して育てても、子供は母親のこと嫌いになるし。
家族ってもはや見返りがないんだよね。
無条件の愛なんて存在しない。
だから夫婦はお互いに努力しないと結婚なんて続かない。
「どうせわかってくれるだろう」と言う甘えが離婚に繋がる。
今の世の中でこのことを理解してる人がどれくらいいるのか。